■『ベンチャー・カップCHIBA』とは・・・
千葉市発の新たなビジネスの創出を目指して、(公財)千葉市産業振興財団が、平成14年度から中小・ベンチャー企業支援の一環として実施しているビジネスプランコンテストです。事業者、創業者から新規性・独創性に富み実現性のある事業プランや技術を公募し、優秀なものには賞金を授与するとともに、当財団の各種支援事業を積極的に活用して事業化を促進します。
今回の『ベンチャー・カップCHIBA』は、一般部門にAI・IoT賞、アグリビジネス賞、SDGsビジネス賞を設け、学生部門を加えた2部門により、広くビジネスプランを募集しました。
令和3年12月2日、第20回『ベンチャー・カップCHIBA』ビジネスプラン発表会が開催され、一般部門の3次審査までを勝ち抜いたファイナリスト3者及び学生部門グランプリ受賞者が、プレゼンテーションを行いました。今年度は会場開催とあわせて、Youtubeによるライブ配信も行いました。
審査の結果、今回の一般部門グランプリは「該当なし」となり、グランプリ以外の各賞受賞者を決定し、それぞれ当財団理事長より表彰の楯と副賞(賞金)が授与されました。
第20回『ベンチャー・カップCHIBA』受賞者
『会場風景』
第20回『ベンチャー・カップCHIBA』発表会 動画
第20回『ベンチャー・カップCHIBA』発表会(最終審査会) 審査結果
※敬称略
【一般部門】
賞 | 企業名・代表者名 | ビジネスプラン名 | 所在地等 |
---|---|---|---|
グランプリ (副賞50万円) | 該当なし | 0 | 0 |
AI・IoT賞 (副賞20万円) | 該当なし | 0 | 0 |
アグリビジネス賞 (副賞20万円) | 加藤 顕 | 農林業を再生支援するためのドローンインテリジェントシステムによる自動調査事業 | 松戸市松戸648(千葉大学園芸学研究院内) TEL:047-308-8892 URL:https://www.h.chiba-u.jp/academics/staff/kato_a.html |
SDGsビジネス賞 (副賞20万円) | リプロダクティブサポートファーム東京 代表 川口 優太郎 | 少子化対策事業 企業向け妊活・不妊治療 福利厚生サポート『WanaB(ワナビー)』 | TEL:090-7173-5667 URL:https://www.repro-support-firmtokyo.com/ |
優秀賞 (副賞10万円) | 杉本 雅視 | 『放送大学の授業・教材』×サポート授業(補習)による新しい教育プログラムの提供 『僕らの授業』 | 千葉市花見川区幕張本郷2-36-10 石渡第2ビル403 TEL:090-9686-3290 |
【学生部門】
賞 | 企業名・代表者名 | ビジネスプラン名 | 所在地等 |
---|---|---|---|
グランプリ | 創価大学 チーム轍 | 医療用ウィッグ利用者と美容師を繋ぐオンラインカットプラットフォーム『Wigmeet』 |
【一般部門】
ビジネスプラン概要
◆グランプリ(副賞50万円)
(該当なし)
◆AI・IoT賞(副賞20万円)
(該当なし)
◆アグリビジネス賞(副賞20万円)
加藤 顕
農林業を再生支援するためのドローンインテリジェントシステムによる自動調査事業
3次元レーザーは、電磁波の反射による3次元データを取得する方法として「スマート農林業」においても特に注目されている技術である。レーザーは昼夜(明暗)問わずに3次元データを収集できるため、光環境の変化が大きい野外での利用に適している。加えて、周囲の障害物を「検知」するだけでなくデータを高度に解析することにより物体の大きさを「計測」することが可能である。その特長を活かし、これまでにもレーザーを搭載したドローンで森林や農場の上空を飛行し、取得した植物の「高さ」や「大きさ」の情報から資源量推定が試みられてきた。しかし、上空から取得する情報のみでは、推定情報と実測値に約10%以上もの誤差が生じ、その誤差は販売可能量(生産量)の見込み値とのずれに直結してしまう。
より正確な資源量把握を行うには「幹の直径」を森林内で側面から直接ドローンで計測する必要があるが、下草や被覆植物があり森林内での計測は容易ではない。加えて、複雑な森林内障害物をレーザーで回避して飛行し、さらにレーザーで同時に計測を行いながら飛行できるドローンは商品化されてない。本事業では障害物を回避し、さらに計測を同時に行うドローンインテリジェントシステムをサービスとして提供する。本サービスにより、未だ十分に調査できていない非GPS環境下にある森林内や圃場内の資源量(バイオマス)を計測し、土地の価値をより正確に把握できるようにする。千葉市を拠点に成功例を積み重ね、千葉から全国、そして海外へとビジネス展開も行う。
◆SDGsビジネス賞(副賞20万円)
リプロダクティブサポートファーム東京 代表・胚培養士 川口 優太郎
少子化対策事業 企業向け妊活・不妊治療 福利厚生サポート『WanaB(ワナビー)』
企業側と従業員側の双方が、安心して働くことができる環境作りを目指し、生殖医療に携わる現役の医療従事者が提案する新たな事業として大きく3つのサービスをご紹介します。
【①不妊治療研修、および休暇制度設計サポート】
従業員が不妊治療と仕事の両立を行うためには、特に、管理職・人事職など多くの方の正しい理解が必要です。「不妊治療とはどういったものなのか?」「なぜ両立が難しいのか?」といったことを、生殖医療の専門機関で従事する医療従事者が不妊治療に関する研修を行います。また、不妊治療の休暇制度の設計についても行います。
【②相談窓口の設置、医療スタッフによるカウンセリング】
妊活に関する悩みを抱えている社員、実際に医療機関などで不妊治療を受けている社員、そのご家族やパートナーを対象として、看護師、薬剤師、胚培養士などの専門の医療従事者から、直接カウンセリングやアドバイスを受けられるサービスを提供します。
【③人材募集ならびに採用支援】
共同運営している「CHOICE POCKET」という、不妊治療と仕事の両立に理解のある企業のみが掲載できる就活・転職支援サイトがあり、WanaBを導入することで、成果報酬、掲載費、固定費などが一切かからずにサイトを無料で使っていただくことが可能となります。
◆優秀賞(副賞10万円)
杉本 雅視
『放送大学の授業・教材』×サポート授業(補習)による新しい教育プログラムの提供
『僕らの授業』
【ビジネスプラン】『放送大学の授業・教材』をベースにその授業の専門家・民間企業・資格学校などの協力を仰ぎ準拠教材を作成、準拠教材に基づき、双方向型のオンラインでのサポート授業(補習)を行うことにより放送大学授業履修者の授業理解+単位取得をサポートしていくビジネスプランです。現在、このビジネスプランは競合がいない状況にあります。
【主な対象】40代以降のリカレント教育に関心の高いシニア層に加え、国内の大学に在籍している大学生を主な対象として想定しています。
【特長】現在、国内の大学等の高等教育機関(1,112機関)のうち398機関が放送大学で取得した単位を所属している機関の単位に組み入れることが出来るという特長を生かし、大学生は所属大学に設置されていない授業科目を資格取得・語学習得などの目的で履修・単位参入することが出来ます。また大学の授業料に加え、ダブルスクール等で費用負担が発生する『2重教育コスト』の課題を解決します。また放送大学の授業は安価で良質な教育内容・貴重なコンテンツですが、『双方向性でない』という点をこのビジネスモデルが補うことが出来、教育効果を上げることが出来ると考えています。
【学生部門】
ビジネスプラン概要
◆グランプリ(副賞20万円相当)
創価大学 チーム轍
医療用ウィッグ利用者と美容師を繋ぐオンラインカットプラットフォーム『Wigmeet』
私達は、オンラインカットサービス「Wigmeet」を提案する。現在、医療用ウィッグを利用する女性は、ウィッグの見た目の不自然さにより抱える「周囲にウィッグ利用を知られてしまうことへの不安」の解消のため、ウィッグカット技術を持つ美容師によるカットを約8割が希望している。 しかし、ウィッグ対応美容院までの距離が遠いことなどが原因で、約2割しか利用できていない。これに対し「Wigmeet」は、オンラインでのサービス提供により全国どこでも美容師によるカットを可能にする。利用のフローは、①予約、②ウィッグの配送、③美容師によるカット、④ウィッグの受け取りである。
サービスモデルは、a,「Wigmeet」は利用者に、オンラインカットを提供し、サービス料金7,000円前後を徴収する。b,利用者は「Wigmeet」に、サービス料金7,000円前後を支払う。c,「Wigmeet」は美容師に、サービス料金から仲介手数料2,000円を差し引いた金額5,000円前後を提供する。この施策の競合優位性は、利用者の要望に沿ったカットができる技術面と自宅で空いている時間に利用できる利便性を兼ね備えている点である。実際に、サービス紹介動画を視聴した33名のうち約7割の方に「利用したい」との声を頂いた。さらに現在11名の美容師と協力関係にある。今後事業化に向けて、当事者団体、インフルエンサー、ウィッグメーカー企業と連携したプロモーションを行い、3年目で10,000人の利用者を獲得し22か月目での黒字化を目指している。
第20回『ベンチャー・カップCHIBA』にご協力をいただきました審査委員の皆様(50音順、敬称略)
【一般部門】
○2次審査及び3次審査を担当
野村證券株式会社 千葉支店 支店長:小川 博之(2次のみ)
:髙原 智成(3次のみ)
日本公認会計士協会 千葉会
副会長 公認会計士 :佐々田 博信
JFEテクノリサーチ株式会社
分析ソリューション本部 本部長 :藤本 京子
株式会社日本政策金融公庫千葉支店
国民生活事業 事業統轄 :宮本 和志
千葉工業大学 社会システム科学部
プロジェクトマネジメント学科 准教授 :矢吹 太朗
○3次審査及び発表会での最終審査を担当
株式会社千葉興業銀行 執行役員 営業支援部長 :青木 剛
国立大学法人千葉大学 名誉教授 :北村 彰英
株式会社京葉銀行 執行役員 法人営業部長:國井 智之
株式会社千葉銀行 法人営業部長:齊藤 成
千葉商工会議所 常務理事 :佐久間 正敏
公益財団法人千葉市産業振興財団 理事長 :志村 隆
千葉信用金庫 企業サポート部長:泉水 秀一
株式会社フォルム 代表取締役社長 :松本 有
株式会社ジャンガ・テック 代表取締役社長 :劉 桂栄
※1次審査は公益財団法人千葉市産業振興財団コーディネーター7人による
【学生部門】
株式会社LUPINUS 代表取締役 :菅原 信治
株式会社エイピス 代表取締役 :田中 政吉
株式会社TRYWARP 代表取締役:虎岩 雅明
株式会社PLUS-Y 代表取締役 :永田 洋子
共催・協賛・後援団体
【主催】 | 公益財団法人千葉市産業振興財団 |
【共催】 | ベンチャークラブちば |
【協賛】 | 株式会社千葉銀行、ちばしんきんコラボ産学官(千葉信用金庫)、株式会社京葉銀行、株式会社千葉興業銀行 |
【後援】 | 経済産業省関東経済産業局、千葉県、千葉市、千葉商工会議所、千葉産業人クラブ、千葉県経済同友会、千葉大学、千葉工業大学、東京情報大学、千葉経済大学、淑徳大学、株式会社日本政策金融公庫千葉支店、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構千葉支部千葉職業能力開発促進センター、千葉県信用保証協会、公益財団法人千葉県産業振興センター、一般社団法人千葉県商工会議所連合会、千葉県商工会連合会、千葉県中小企業団体中央会、一般社団法人千葉県発明協会、公益社団法人千葉県情報サービス産業協会、公益財団法人ひまわりベンチャー育成基金、JFEテクノリサーチ株式会社、独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)千葉貿易情報センター、一般社団法人千葉県中小企業診断士協会、日本弁理士会関東会、日本公認会計士協会千葉会 |