第11回『ベンチャー・カップCHIBA』受賞者決定
■[ベンチャー・カップCHIBA]とは・・・
千葉市発の将来性ある新たなビジネスの創出を目指して、(財)千葉市産業振興財団が、平成14年度から中小・ベンチャー企業支援の一環として実施しているビジネスプランコンテストです。事業者、創業者から新規性・独創性に富み実現性のある事業プランや技術を公募し、優秀なものには賞金を授与するとともに、当財団の各種支援事業を積極的に活用して事業化を促進します。
「一般部門」の他、「学生部門」、「コミュニティビジネス部門」を設けて実施しました。
平成24年11月19日、第11回『ベンチャー・カップCHIBA』ビジネスプラン発表会"が開催され、一般部門25件の応募企業から第1次審査(書類審査)および第2次審査(プレゼンテーションと質疑応答)を勝ち抜いた5社がプレゼンテーションを行いました。
一般部門の発表に続いて、学生部門グランプリ、コミュニティビジネス部門コミュニティビジネス賞を獲得したプランの発表が行われました。
会場には、ベンチャーキャピタル、銀行、証券会社をはじめとして、各種企業等の関係者135人が、投資先やビジネスパートナーを求めて集まりました。
審査の結果、一般部門グランプリには合同会社A-CLIP研究所(代表社員 鈴木和男)が選ばれ、当財団理事長より表彰の楯と副賞50万円が授与されました。
第11回『ベンチャー・カップCHIBA』ビジネスプラン発表会 審査結果
賞 | 企業名・代表者名 | ビジネスプラン名 | 所在地等 |
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《一般部門》 | |||
グランプリ | 合同会社A-CLIP研究所 代表社員 鈴木 和男 |
難治性血管炎バイオマーカーANCA抗体のマルチ迅速測定キット研究開発 | 千葉市中央区亥鼻1-8-15 TEL:043-221-0831 http://www.a-clip.jp/ |
準グランプリ | 東京ベイ通信株式会社 代表取締役 安藤 久 |
スマートフォンを利用した団体行動(旅行)に適した『スマート旅友ポン』の開発・販売 | 千葉市中央区新町17-16 TEL:043-243-2231 http://www.tokyobay.co.jp/ |
優秀賞 | 有限会社エムエスイー 代表取締役 前野 静夫 |
常時も、非常時にも活躍する大容量蓄電能力を持った独立型太陽光発電照明セット | 千葉市稲毛区長沼原町66-1 TEL:043-258-7711 http://www.m-s-e.co.jp/ |
株式会社アカリネ 代表取締役社長 森宮祐次 |
コア・プロダクトによるMade with Japan世界展開 | 千葉市中央区弁天3-8-19 TEL:050-3414-0595 http://www.acarine.jp/ |
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有限会社チバマシナリー 代表取締役 小野寺 孝好 |
帆船翼風力発電機の開発、製造、販売 | 千葉県茂原市本納1794番地 TEL:0475-34-2290 http://www.chiba-machinery.co.jp/ |
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《学生部門》 | |||
グランプリ | 荒川 快生 [横浜薬科大学] |
家助(Kasuke) | TEL:080-1280-4761 E-MAIL:このメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。 https://sites.google.com /site/jiazhumatchingn/ |
《コミュニティビジネス部門》 | |||
コミュニティビジネス賞 | 三立機械工業株式会社 | 自動車用廃電線などの品位の低い廃電線のリサイクル事業 | 千葉市稲毛区山王町335番地 TEL:043-304-7511 http://www.sanritsu-machine.com/ |
※敬称略 |
[一般部門]
ビジネスプラン概要
◆グランプリ(副賞50万円)
『難治性血管炎バイオマーカーANCA抗体のマルチ迅速測定キット研究開発』

【キットの3大特徴】
① 4種のマーカーを同時に測定できる
② 診察中に約15分程度で直ちに測定結果が得られる
③ 価格は従来の各バイオマーカーを個別に測定法に比べはるかに安価
これら3点の特徴を有する簡易診断キットで、独自開発の測定試薬をベースとしている
当社では、1)研究開発、2)研究支援、3)国際支援の部門で業務展開している。とりわけ、本事業の【ANCA-Fast】は、世界初の製品化をめざしている。
本診断キット【ANCA-Fast】は、4種類のマーカーを検査機器を使わず簡便に検出し、診察中に結果を知ることができる。このため、開業医をはじめ簡便に早期診断が可能となり、血管炎の重症化を防止できる。【ANCA-Fast】の需要は、現患者数の100倍以上の大幅市場拡大が見込まれ、欧米や北京・上海への販路も確保している。BioJapan2012に出展し、日刊工業新聞(10月18日)に掲載された。
◆準グランプリ(副賞30万円)
『スマートフォンを利用した団体行動(旅行)に適した『スマート旅友ポン』の開発・販売』

機能の多くは、ブルートゥースを使用した「アドホック通信」(センターを介さない端末間の通信方式:データ通信料が不要というメリットがあり、海外でも通信契約なしに利用可能)により実現するものである。
【主な機能】
(1) 集合人員確認 : 親機でリアルタイムに集合状況を把握でき点呼の必要がない。
(2) イヤホンガイド : 親機から子機へ案内内容が音声で伝わる。
(3) 緊急通報 : 緊急時、親機から子機へ一斉通報ができ、親機は子機の確認状況が把握可能。
(4) リアルタイム行動確認 : 親機で各人の位置を確認できる。(GPS利用)
(5) テキスト情報一斉通知 : 日程表、集合場所、時間等を親機から子機へ文字情報発信。
(6) 音声通訳 : 外国人とのコミュニケーションが円滑に図れるよう、必要に応じ付加。
団体行動時に重要な安全、安心及び円滑なスケジュール運営ができ、もしもの緊急事態発生時にもスムーズかつ迅速な対応が可能となる。
◆優秀賞(副賞10万円)
『常時も、非常時にも活躍する大容量蓄電能力を持った独立型太陽光発電照明セット』

今、大金を掛けて蓄電設備をする会社が増えている。「いつ必要になるか心配だけど、予算が?」と考える皆さんの要望に応えて、事務所、工場用非常時蓄電池として他社製品よりも安価で効果的な製品として開発した。
太陽光電池を電源として用い、メンテナンスフリーの鉛バッテリーに蓄電した製品である。
しかも、本来、停電時に第一に必要とされる照明を付属の直流LED照明で常時でも利用できるようにした。直流LED照明を使用することでソーラーエネルギーを効率よく利用しながら蓄電にまわすことが出来る。この製品を発表するにあたり、弊社では社内の照明をすべて、直流LED照明に変更、太陽光電池、鉛バッテリーを必要分とりつけ、実験を行った。社内は多少暗くなったが業務に支障のきたすことなく1年間経過した。他の対策との効果により本年5月、6月、7月の総電気代は実質ゼロとなった。この経験を生かして今回のビジネスプランを作成した。
標準セットとして太陽光容量0.1kw蓄電量480whから、太陽光容量4.8kw蓄電量40000whまで11セットをラインアップしている。ご希望に応じての製作は可能。
標準品の販売価格としては0.1kwあたり10万円を基準としている。
『コア・プロダクトによるMade with Japan世界展開』

スマートフォン・タブレットといったモバイル端末は、今や生活インフラとしての地位を確立しつつある。これまでの家電製品は、室内での機器の据え置きを当然視してきたが、モバイル及び室内無線通信という家電製品にとっての“外来種=スマホ”が、近い将来、現在の家電生態系を必ず駆逐すると考える。家電製品が生き残っていくためには、モバイルと室内無線通信を意識した「進化」を遂げる以外にあり得ない。「電球型無線スピーカー」は、まさにこの進化した家電製品である。
当社は、今後もこのようなコア・プロダクトを開発し,知財の実施権を与えるビジネスモデルを中心に展開し、将来は日本に埋もれた素材技術や地場産業を活用した製品開発を行いMade with Japanをコンセプトにビジネスを拡げて行きたい。
『帆船翼風力発電機の開発、製造、販売』

風洞試験をお願いした大学の先生から、『弱風から強風に至るまでこのような高い効率を示す風車は驚きに値する』というコメントをいただいた。
特に本風車は、従来の高効率風車の弱点である、①弱風での効率の悪さ、②風速変動に対しての追随性の悪さ、を加味すると従来型の高性能風車に比較し同じ大きさの風車で常に変動する自然風の中での発電量を比較すると2倍以上の発電量を達成できることが分かった。
その上本風車は『サイズを大きくしたときに比例則が成り立つので、基本的には従来型のように翼形を決定するための長期間にわたる開発実験は必要としない』というコメントもいただいた。
本風車の製作には製作の難しい翼が、帆布で置き換えられているため製造は簡単で通常の町工場で出来る。このことは、価格的にも従来型のものより、1/2~1/5で製造できる見込みである。
そこで、㈲チバマシナリーでは千葉大の協力を得て、小さいサイズから大きなサイズまでの風力発電機を順次開発を行い、製造は日本全国および世界中で、製造販売を行なうのであるが、基本的には製造販売権を買っていただいて、普及させていきたい。
[学生部門]
ビジネスプラン概要
◆グランプリ(副賞30万円)
『家助(Kasuke)』

収益モデル、サービス内容: 家政婦、シッター自身にそれまでの経験(○○邸での勤務経験●年等)から自分自身の時給を決めてもらい、サイト上で家政婦と依頼者とのマッチングを行い契約完了時に契約料(1000~2000円位)という形で利益を得ようというもの。
この際の契約は単回契約~月単位契約までを含む。現在の最も一般的な家事代行サービスを利用するには約3000円/時かかる。しかし紹介所は家政婦の能力とはほぼ無関係に一括採用、定額採用(1000円~/時)している。この差額(2000円/時)が紹介所に利益として計上される。したがって一般家庭が利用するには価格が高すぎ、普及につながりにくかったと考えた。
私達が提案するビジネスモデルは契約料という形で一時的にお金をいただくものであるため、競合他社と比較して依頼者に対する金銭的負担が軽減されると考えている。
[コミュニティビジネス部門]
ビジネスプラン概要
◆コミュニティビジネス賞(副賞10万円)
『自動車用廃電線などの品位の低い廃電線のリサイクル事業』

この過程を地域の雇用促進につなげる。(右写真:会長 中根 昭)
第11回『ベンチャー・カップCHIBA』にご協力をいただきました審査委員の皆様(敬称略)
《一般部門》 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
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《学生部門》 | |||||||||||||||||||||
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《コミュニティビジネス部門》 | |
◆千葉市コミュニティビジネスモデルプラン選定委員会による審査 | |
特定非営利活動法人千葉開業支援センター 理事 | :長谷川 剛 |
千葉商工会議所 中小企業振興部 産業振興課 | :上田 稀惠 |
千葉市コミュニティビジネス推進協議会 理事長 (特定非営利活動法人千葉まちづくりサポートセンター 副代表) |
:栗原 裕治 |
特定非営利活動法人ちば地域再生リサーチ 事務局長 | :鈴木 雅之 |
広域関東圏コミュニティビジネス推進協議会 幹事 (特定非営利活動法人Mystyle@こだいら 代表理事) |
:竹内 千寿恵 |
特定非営利活動法人ちば市民活動・市民事業サポートクラブ 代表理事 | :牧野 昌子 |
(株)日本政策金融公庫 千葉支店 国民生活事業 融資第二課長 | :前田 浩志 |
(財)千葉市産業振興財団 チーフマネージャー | :肥後 盛明 |
来場者数
発表会:135人 交流会:86人
共催・協賛・後援団体
【主催】
(財)千葉市産業振興財団、千葉市
【共催】
ベンチャークラブちば、千葉大学経済人倶楽部「絆」
【協賛】
(株)千葉銀行、コラボ産学官千葉支部(事務局:千葉信用金庫)
【後援】
経済産業省関東経済産業局、千葉県、千葉商工会議所、千葉産業人クラブ、千葉大学、千葉工業大学、東京情報大学、千葉経済大学、淑徳大学、(株)日本政策金融公庫千葉支店国民生活事業、(株)日本政策金融公庫千葉支店中小企業事業、 (独)高齢・障害・求職者雇用支援機構 千葉職業訓練支援センター、千葉県信用保証協会、(公財)千葉県産業振興センター、(一社)千葉県商工会議所連合会、千葉県商工会連合会、 千葉県中小企業団体中央会、(一社)千葉県発明協会、 (社)千葉県情報サービス産業協会、(公財)ひまわりベンチャー育成基金、JFEテクノリサーチ(株)、日本貿易振興機構(JETRO)千葉貿易情報センター、ちば海外ビジネスサポートセンター